■ご相談の背景・経緯
S社様は愛知県で顧客管理システムの開発・販売を行うITベンダーです。近年、顧客から「補助金を活用して導入を進めたい」という要望が増えており、IT導入補助金を活用した販路拡大を目指していました。ところが、2024年度以降、制度見直しや不正利用事案の影響により、ITツール登録の審査が非常に厳格化。以前までは簡単な製品説明だけで通過していた登録申請も、根拠資料の提示や要件適合性の説明が細かく求められるようになりました。
S社様では自社で登録手続きを試みましたが、事務局からの指摘が抽象的で、どの部分を修正すれば良いのかが掴めず、差戻しが繰り返される状態に。補助金を活用した販売を開始したくても、ツール登録が完了しなければ交付申請自体ができず、営業活動が滞っていました。そんな中で、「補助金の仕組みに詳しい行政書士に相談した方が早いのでは」と判断され、当事務所へご相談をいただきました。
■専門家のポイント解説
当事務所では、交付申請のサポートに加えて、支援事業者登録やITツール登録の手続きのご依頼も、オプションで承っています。
今回のケースでは、2024年度以降に顕著となった「IT導入補助金制度の審査厳格化」への対応が最大のポイントでした。これまでのように製品の概要説明だけで登録できる時代は終わり、いまは「ツールの機能が中小企業の生産性向上にどう寄与するのか」を、客観的に説明できる根拠資料を求められるようになっています。つまり、登録にあたっては、単なる製品紹介文ではなく、補助金制度の目的に即した“論理的な裏付け”を伴った構成が必要になっているのです。
S社様の場合も、顧客管理システムの機能自体には十分な価値がありながら、「どの要件にどう合致しているか」の説明が不十分だったために、事務局からの差戻しが繰り返されていました。そこで当事務所では、まず事務局の公開資料や過去の通過事例を精査したうえで、審査官がチェックする観点を整理しました。その上で、S社様へのヒアリングを重ね、ツールの導入効果を「業務効率化」「データ管理精度向上」「営業機会の拡大」という3つのテーマに分けて整理し、それぞれの根拠を明確化しました。
また、登録フォームの記載内容は、文章表現の曖昧さひとつで差戻しにつながるケースがあるため、用語の選び方や表現トーンにも細心の注意を払い、審査基準に沿った書き方にブラッシュアップしました。さらに、登録作業そのものを行政書士が代行することで、S社様の社内負担を最小限に抑えながら、全体の進行をスムーズに管理。結果、これまで数回差し戻されていた申請が、指摘ゼロで通過することができました。
このように、IT導入補助金の申請やツール登録においては、単なる書類作成の代行ではなく、制度の意図を理解したうえで「審査側の視点」で整えることが成功の鍵になります。特に2024年度以降は、以前のテンプレートを流用するだけでは通りません。最新の審査傾向を踏まえ、根拠の裏付けを意識して資料を整備することで、結果的にその後の交付申請や採択率向上にもつながります。
■お客様の声
当初は自社で登録できるだろうと考えていましたが、実際にやってみると、事務局からの指摘が抽象的で、どこをどう直せば良いのか全く分からず、正直行き詰まっていました。顧客からも「補助金を使って早く導入を進めたい」という声が高まっていたため、焦りばかりが募っていたところ、行政書士の先生に相談しました。
制度や審査の仕組みに詳しく、過去の通過事例も踏まえて的確に修正の方向性を示してもらえたことで、何をどう直せばいいのかがはっきりし、短期間で登録が完了しました。自社で手探りで進めていたときとはスピードも安心感もまったく違いました。おかげで販売機会を逃すことなく、補助金を活用した提案活動を再開できています。